会いに来てくれるアイドルDearDream

 

 

愛される者、応援される者、信じさせる者。

アイドルの定義を考える上で欠かせないこれらをどう関連付け、一つの存在として結論を見せるか?どうステージに表現するか?

誰がアイドルなのか?

これらの疑問に答えを出した、

ドリフェス!というコンテンツを知っていますか?

 

 

ドリフェス!!!!!!」というアニメを、アプリゲームを、名前だけなら見聞きしたことがあるという方は少なくないと思います。

今回初めましての方も遅くないので、もしここで読むのをやめても「ドリフェス!!!!!!」というタイトルだけは覚えて帰ってください。

 

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2次元キャラクターが生まれ、リアルでのキャストが決まり、アプリがスタートしアニメとなった今プロジェクト。

私はアニメ1期から知りました。

個人的なタイミングとしては、今まで応援していたミュージカルキャスト達が卒業を迎え、それまでの生きる力を全て失い、燃え尽き、心がボロボロになっていた時期です。

 

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見ていたアニメの録画予約が生きていて、たまたま次枠も録画されていたアニメ「ドリフェス!!!!!!」は前番組とはだいぶ毛色が違いました。それこそ「2.5次元アイドル応援プロジェクト」と銘打たれてましたから、そこまでグイグイ来られる作品だと、世界の中心が卒業してなにも手につかない私には重すぎるし、まあでも、気軽に見よう、なんか絵柄も軽いし……。なんて録画再生ボタンを押して、1時間後にはアプリゲームをダウンロードしていました。

 

気軽に見れるアニメです、ドリフェス!!!!!!。

でもそれだけじゃない、グイグイなんてもんじゃない強引で繊細でうまく心に入り込む溢れんばかりの魅力があった。息もつかせず1話は駆け抜けて、そのまま2話まで引っ張ります。この手腕、スピード感。

ぜひ実際に体感いただきたい。

 

 

 

 

1話は見ての通り主人公、天宮奏くんの初ステージを描いています。

日常のなかでわずかに光る、抜きん出た才能を見出された天宮奏くんが、汗まみれのレッスンを経てスポットライトとエールを浴びる快感に惚れてしまう。

のちにグループのセンターを背負う人間が、ステージ上に急激に引き寄せられる運命感。

そしてなにより、時速150/km以上でファンから飛ばされる『ドリカ』。

 

ドリフェスカード、略してドリカ。ファンの応援が衣装カードという形になり、メッセージを携えてペンライトから射出される。それを受け取るとアイドルはステージ衣装に着替えられる。投げられたメッセージは受け取られずとも全てアイドルのもとに届けられ、ピンチの時にはドリカの奔流がアイドルの道しるべとなる。

アイドルはファンからドリカを受け取るにふさわしい存在になるべく日々努力し、ファンもまたその輝きに吸い寄せられるように客席で応援を、ドリカを飛ばす。

「応援<エール>はドリカが示すもの!」とはドリフェス!プロジェクトのキャッチコピーです。

まさにこの言葉が示す通りの仕組みで応援する、応援されるの関係が可視化されている。

ドリフェス!!!!!!のアイドルは決して一方通行ではない。

私がアイドルを見ている時、アイドルもまた私を見ている。

 

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「配信を見てくれてる中にも、まだ僕たちに会えてない人がいると思います。だから今日大阪で初めて会えた人がいるように、あなたに会いに行きます!」

とは、ドリフェス!ファンミーティング03で、太田将熙(おおた・まさき)くんが言った言葉です。

 

ドリフェス!の主なアイドルは、

5人組ユニット「DearDream」(ディアドリーム)と

2人組ユニット「KUROFUNE」(クロフネ)です。

そのなかで太田将熙はDearDreamの緑担当・片桐いつきのキャストをしています。

 

ファンミーティング01の映像は公式YouTubeにもアップされており、ファンになる前から、なってからも何度も何度も見ました。まだ踊るだけで精一杯の彼らが懸命に目の前のことに向かおうとしている姿、はひとまず置いておいて、単純に曲が聴きたかったから。

リズムゲームアプリをSE消音にして垂れ流すより手っ取り早くて、曲が長いからちょうどよかった。

明確にファンだと自覚する前はこの程度でファンミに向き合っていました。それから私生活で忙しくなり現場自体が遠のき、何かと理由をつけてドリフェス!のライブに行きませんでした。

でもある日、横浜DMM VRシアターでキャラクターがライブをすると発表がありました。これは行かなきゃ!考えるより先にチケットを申し込んで、関東に飛びました。

関東遠征の予定は週末にミュージカル『テニスの王子様』、卒業したキャストの舞台、ドリフェス!で予定を組んで、帰ってきたらその週末にはテニミュのライブビューイング。この最中にあったのがドリフェス!ファンミーティング03大阪公演です。

正直、直前まで迷っていました。大阪公演は最後まで金曜日だけチケットが残っていたし、土曜だって行けそうだった。でも行かなかった。

お金もなかったし、テニミュ立海公演に向けてコンディションも整えたかった。なんてったって3年前から楽しみにしていた、現場が遠のく中で地方まで追いかけた公演の大千秋楽。

言い訳ばっかりだけど、大阪まで飛び出せなかったのは事実でそのまま事前に買っていた配信だけ見ました。

 

配信で見たことを後悔していないのは、配信用チケットが素晴らしかったことにも由来すると思います。

ドリフェス!のアプリゲームはファンが自室(アイテムを飾れる場所)とライブ会場を行き来するかたちでプレイヤーの位置をとっています。

ライブに参加(リズムゲームを開始)すると画面上にはチケットが映り、半券をもぎって開演アナウンスを聞きながらドリカを飛ばせばライブスタート。

私がさっき飛ばしたドリカを受け取った推しアイドルがセンターに立ってパフォーマンスを始めます。リズムをとってミラーで振りコピ(なぞり)をして爆ファンサをいただき、ライブが終わったらアナウンスを聞き、もらえるのはタオル、Tシャツ、銀テープ、半券、などなど。現場オタクには馴染み深いものばかり。

正直この半券をもぎる行為だけでもテンションが上がりますが、このチケットが実際に上質な紙質で再現されたのが今回の配信チケットです。

手触りが本当に良くて、ああ、これをいつももぎってる。本物だ、これだ、大好きなチケット。ってプレミアムバンダイから届いてから何度も触感を確かめたりして。

だから配信を選んだこと自体は後悔してないし、配信までの過程も配信内容もとっても楽しかったからこそ、元来現場厨である私が現場にいないことが寂しく、不甲斐ない気持ちになったのも確かです。

 

配信された大阪公演はオーラスだったので、最後に全員から挨拶がありました。

そのなかでは初のドリフェス!地方公演への不安や気構え、喜び、実際の集客具合をほのめかすようなこと、それを踏まえてでも前向きな様子。いろいろ伺いしれましたが、中でも私が心を掴まれたのが前述の太田将熙さんの言葉です。

 

“みなさん”に会いたいと言うなら、ここまで驚かなかった。でも”あなた”に”会いに行きます”と言われてしまったら、私に会いに来てくれるんだ!ってびっくりして画面を凝視しながら泣いてしまうのも仕方ないと思うんです。

愛知の、それも一宮という、駅から5mも離れれば畑と田んぼしかないような辺鄙な土地。モーニングは一日中やってるし豪華だけど名古屋観光なんて間違ってもできないだろうなという駅近郵便局の廃れ具合。

こんなところにあのDearDreamが来てくれる。

私に会うために一宮まではるばる来てくれる。

そうなったら、私もやれることをしなきゃいけない。友達にできるだけ声をかけて一人では絶対に行ってやらない、絶対に誰かを連れて行く。

DearDreamとKUROFUNEだって、「手を振ってよすぐに会いに行く」「絶対にみんなをもっと高く遠くまで連れていく」と歌っているのだから。

DearDreamとKUROFUNEにアイドルとしてのプライドがあるように私だってファンとしてのプライドがあるから、みんなを応援したい。

 

そうやって一宮のチケットをとり、アニメ2期11話を見ていてもたってもいられずフォロワーを誘い横浜のチケットをとり、年末特番を見てたまらずにまた別のフォロワーを誘い東京のチケットをとりました。

あれだけ来てくれることに感激してたけど、もう待ってるだけじゃいられないくらい好きになっちゃったから会いに行くしかない。

 

 

でも、私がどれだけ会いたいと願っても同じだけ彼らも会いたいと思い、伝えてくれるからとっても幸せなんです。

先日DMM VRシアターのアフタートークでリアルのKUROFUNEを初めて見ました。初めて見るよって人、と聞かれ手を挙げましたが過剰に反応するでもなく暖かく「生ですよ〜」と言われたのが心地良くて、お二人のトーク内容もドリフェス!愛に溢れていて非常に充足感がありました。

「こんなに愛に溢れている作品は10年やってて出会えるかどうか」とは風間圭吾こと戸谷公人(とたに・きみと)さんの言葉です。

ドリフェス!はその余りある愛が身内だけでなくファンにも十二分に行き届いているから居心地がいいです。

私みたいにもともとが若手俳優モーニング娘。のオタクで完全にノリが違う人間でも、ただドリフェス!が好きというだけで座席に居場所を感じられる。きっとこの作品は多様な入り方をされているけれど、だからこそドリフェス!側からもどこから入っても大丈夫、ドリフェス!という大きなタイトルのもとにドリカを掲げるだけでジャンルとして統一したことになる、と言われているように感じます。

あえて統一しないようなあっちゃこっちゃ手を出す(筐体、シャッフルユニット、別アニメの主題歌および声優)メディア展開も、既定路線で無難にコンセプトのない曲出して〜とかやられるより100万倍いいです。

 

 

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ドリフェス!DMMシアターの話を少しします。前述のキャラクターのライブがこれなのですが、3Dメガネをかけていなくても目の前にキャラクターがいて、歌って踊って目があってファンサしてMCして一発ギャグをしてくれる、とんでもない公演でした。

途中でアニメの総集編が流れるところがあり、今までの軌跡を辿ってからアニメ ドリフェス!2期 第1話のライブでの煽りが流れ、披露する曲は「Real Dream!」。歌詞に2次元と3次元のDearDreamメンバーの名前が入った曲です。

 

ドリフェス !のアニメはドキュメント番組である、という前提がまずあります。

その流れを汲んで、2次元キャラと3次元キャストの名前が入った曲を、キャスト本人のモーションキャプチャで、2次元のDearDreamが立体になって踊っているんです。これが5次元。5次元アイドル応援プロジェクト「ドリフェス!」。本当に天才。

(ドリフェス!は当初2.5次元アイドルと銘打っていましたが、昨今の2.5次元ミュージカルの流行とその定義の広まりをうけてかアニメ2期の詳細発表時から5次元アイドルと名前を変え、2次元+3次元で活動しています)

 

 

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ここまで振り返ってみて、改めて。

どうしてこんなにハマったのかといえば、アイドルとの距離です。

ドリフェス!のアイドルは決して近付けない。アプリ内で遭遇して握手!なんて展開があっても、撮影の合間だけだから下手なことなんて起きない。

アイドルだからファンが恋人。スキャンダルも別人で恋愛ソングも実は恋愛を書いてない。繋がりも合コンもない。こんなの理想じゃんっていったって、彼らは実際そうだから。

DearDreamのリーダー佐々木純哉くんの徹底したアイドル像はメンバー全員に共有され、そのうえでそれぞれの信念を持ってアイドルの自分を演出する。だから、DearDreamはファンが悲しむことはしない。

KUROFUNEも、人からどう見られるか常に気にする圭吾だからファンが喜ぶことだけするし、黒石勇人は曲と圭吾と、歌を聴く誰かのことだけ考えているからやましいこと、隠してることなんてない。KUROFUNEの間に絶対的な関係があることを、ドキュメントで知っている。

 

ドキュメント、そう、ドキュメントなんです。

いってしまえば、普通にアニメです。でも、アプリではアイドルとしての姿しか見れない彼らの日常が描かれるとなると、妙に納得させる力がある。だからこそ、実家わかっちゃうじゃん、とか学校バレるよ?とか思うけど。

そんな世界観どっぷりな感想も、浸からせてくれる素地がないと出てきません。

でもドキュメントとして見たくない人でも、ドリフェス!広報がいたって普通にアニメと称することから息苦しさは感じないんじゃないでしょうか。

アニメだから真実だと信じられるし、ドキュメントだから世界観を壊さない。

 

 

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ドリフェス!!!!!!の強みってなんだろうと考えたときに、やっぱり

キャラ+キャストの5次元であることが真っ先に浮かぶんですが、これをうまく説明することって難しいんですね。

実際見てみれば、確かに演じようと意識しなくても見た目が違っていても、声を介して。またキャラとキャストの間で共有された要素を通して、二つがイコールになっている、とわかります。

けれど、やっぱりそれは感覚的なものだから、ドリフェス!!!!!!ってどういうコンテンツですか?という問いには野暮ったい答えだと思うんです。

 

 

ドリフェス!!!!!!のキャラとキャストは二人三脚で、誕生日や好きな食べ物は近づけてあるし、声はもちろん同じ。容姿もかけ離れたものではなくて(チヅは大きいけれど)みんな役者だからキャラとして立つことは不安がない。けれど、そう意識しなくてももうキャラに見える。キャラとキャストを同一視することをむしろ推奨して、作った料理も、行った場所も、MCも、いろんなものが取捨選択しながら同期していく。

たとえば、石原壮馬さんはファンのことをライバルだと言ったし、同時に自分が地獄に落ちても、と言った。けれど奏くんはライバルであっても自分が地獄に落ちるとは毛頭思わないし、出会う人出会う人みんな天国に行くと思ってる。そうして11話ではついにファンのことをアイドルだと称した。

この、根暗と根明の違いみたいなのがたまらなく好きです。

石原くんは部屋を暗くして落ち着く、自分かっけーなんて思うけど、奏くんは明るいリビングで家族と話しながら寝転がってスマホ弄ってます。でも石原くんは、きっとドリフェス!に関わらなければ、天宮奏に出会わなければアイドルとして赤を背負って「こんなに楽しくていいのかな?」に続けて「この先の人生が楽しみ」なんて言わなかったと思うんです。

根本が変わらないままに、お互い影響しあって前に進んでいく、そのうえでのキャラ=キャスト。

だからこそドリフェス!!!!!!は2次元+3次元=5次元アイドル応援プロジェクト。

近頃、昔のテキストを読むなかで2.5次元アイドル応援プロジェクトという文字を見るたびに違和感を覚える程度には、5次元アイドル応援プロジェクトという言葉がしっくりきています。

 

 

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なぜ5次元アイドル”応援”プロジェクトなのか?という問いに、2期が始まる前はうまく答えられませんでした。

 

アイドルとは応援するから存在できるものだから?

ドリカシステムが応援という行為を実体化させたものだから?

ドリフェス!!!!!!が他のアイドルコンテンツと違い、徹底的にユーザーがファン(応援する側)でいられるから?

 

どれも正解だとは思うけれど、ハッキリとはしませんでした。

けれど、2期を終えた今なら答えられます。

 

ドリフェス!!!!!!とは、ファンである私たちがドリカを使い応援<エール>をアイドルに届け、またそれを受け止めたアイドルたちが私たちファンを応援してくれる。明日に連れて行ってくれる相互応援プロジェクトである。

 

応援する気持ちが衣装となりアイドルを輝かせ、そのエールを纏い「もう勢いだけじゃないと示してみせるよ」と歌う。

「私たちがついてる」と力強く叫んだ声が、アイドルを後押しし、アイドルの心の中で成長を遂げ「俺たちがついてるから!」という言葉でかえってくる。

誰もが応援し応援される関係にあることに気付かせてくれる。

そんななかでも、DearDreamは、KUROFUNEは送ったエールを確実に宝物にしてくれる。私たちファンを一人一人大切にして、会いにいくから待っててと言ってくれる。

アイドルオタク冥利につきる、むしろ身にあまるコンテンツなんです。

 

「ありがとう いつも勇気付けてくれたよね」と歌う彼らは私のことをいつだって勇気付けてくれました。

あのとき、8代目青春学園が卒業し様々な媒体で最後の更新がなされるなか、縋る先を求めていた私が出会ったアニメ。

戦国鍋にどハマりしていた私の耳に、心に響く奥村愛子さんの楽曲。

小学生のときラブ&ベリーにお小遣いをつぎ込んでいた私の心をくすぐる着せ替え。

ハロプロ好きの心をくすぐる山城陽子先生の振り付け。

今までの人生が全て繋がって、出会うべきタイミングで出会ったプロジェクト。

ドリフェス!!!!!!がなければ今の私はいません。たくさんの過去に好きだったもののことも忘れて、ただただ悲しみとともに沈んだ毎日を送っていたことでしょう。

でもドリフェス!!!!!!が気付かせてくれました。どんなに悲しいことがあっても、続いていく空はいつだってインフィニティで、明日はきっと良い日です。

そしてそんな良い日に、もし足がすくんでしまっても、天宮奏くんは俺たちがついてるからおいで、明日へ連れてってあげる!と言うんです。

2016年9月25日で止まっていた時計が動き出すのも仕方がないですよね。

 

 

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2018年2月11日。DearDreamが愛知県一宮に来てくれました。夢みたいでした。

公演発表時から毎日ソワソワして会場に予習で行ってしまうくらい楽しみにしていたのに、直前、開場時間になってチケットを忘れたことに気付き、連番の友達と急いでとんぼ返りしてなんとか5分前には着席して、なんか開演押してるね、私たちを待っててくれたのかなとか笑ってたら客電が暗くなって。

一曲目のイントロとともにDearDreamが飛び出してきて、もう、夢を見ているのか?って思いました。

東京公演に行って初めて見るDearDreamに感動してライブの楽しさに絶叫に近い歓声をあげていたのに、どうしてかこの一宮で見るDearDreamはまた特別な、この空間だけが世間から切り離されて幸せの光に包まれているような、そんな感覚でした。

たしかにドリカは飛んだし、DearDreamはドリカをキャッチしてくれた。

一宮のモーニングだけで飽き足らずモーニングコーヒーまで踏み込んで一緒に左右に揺れた。(モーニング娘。のオタクだけがあの瞬間静かに沸き立った)

会いに行くと言ってくれた太田将熙くんは愛知公演担当で、ご当地限定アクリルスタンドは太田くんで、ラストのロングMCも太田くんだった。

太田くんは、目をうるうるさせながらDearDreamへの愛を語ってくれた。

私は生きる希望をくれたDearDreamを一生見ていたくて、一緒に年をとっていきたいと思っていたから呆然としてしまった。

やっぱりドリフェス!!!!!!の作るアイドルは、ファンと同じかそれ以上の気持ちで向き合ってくれるプロジェクトだった。

私は今後何があってもドリフェス!!!!!!を、DearDreamを愛しています。

 

 

アイドルって、希望。ファンはそれぞれ、なんらかの夢をアイドルに託している。アイドルを見ていて一番嬉しい瞬間って何か、私の場合は自分の願望を想像を超えて叶えてもらった瞬間です。

10年くらいかけてスキルアップすればいいよねと考えていた推しが次のツアーでもう見違えるほど上手くなっている。

テキストで読む印象より耳に入る台詞の方が100万倍萌える。

1ヶ月ぶりに見たら顔面がやたらめったら垢抜けてる。

好きな曲をびっくりするくらい好みの表現で歌ってくれる。

そういう、ごく個人的なことの積み重ねが、日々嬉しくてたまらない。

前方にしかファンサしてなかった子が後方に目線をたくさんくれるようになったり、高音が心地よく出るようになったり、惜しかった決めポーズが百発百中になったり。そういう日々の小さな願いが叶えられていって、ファンの持ってる理想のアイドル像とアイドル自身が持ってる理想のアイドル像の輪郭がはっきりしていく。

もしそれが違えたら、その時はその時だけど、それが一致したりアイドル自身の像に惚れ込んだならそれは奇跡の、運命の推しです。

今日よりも明日の推しが可愛くてかっこよくてダンスも歌もトークも上手い。

見ている間に自然と明日が楽しみになっていく。

そんなプロジェクトであり、それを明快に描いたのがアニメ「ドリフェス!!!!!!」です。

第2期のエンディングテーマ「ALL FOR SMILE!」の歌詞はどこをとっても素晴らしいです。

“貰うエールの期待値を超えるのさ”は初めて聴いたときにまさに見るたびに進化を遂げるDearDreamのようだと感じたし、

“手を振ってよすぐに会いにいく”は思わず涙をこぼしました。

だって本当に会いに来てくれたから。

 

 

「絶対楽しいです。絶対楽しいです。絶対楽しいです。共に生きる喜びを感じましょう」

石原壮馬さんがドリフェス!特番でライブツアーの宣伝のためおっしゃっていた言葉です。

石原くんの言葉は並みじゃない求心力があり、アニメ班や楽曲班がこぞって引用するほどです。

彼らの所属する事務所のモバイルサイトにもライブMCのレポートが載っていますが、何度読み返しても”お言葉”という感じで、一種の信託のようです。

それは石原くんのビジュアルが浮世離れした整い方だからなのかもしれませんが、特有の語感は配信番組でも飽きさせないし、件の宣伝文句も最初に聞いた時は畳み掛け方がヒトラーの演説、とか思いました。すみません。

でも、そうやって強く言うのはやっぱりライブにDearDreamの魅力があるから。それは東京、一宮とツアーに足を運んだ身としてたしかに実感しています。

ライブをしてこそアイドルだし、ライブでどうやって楽しませるか?魅せるか聞かせるかを練りに練って一度たりとも同じセットリストを使わないDearDreamはファンを喜ばせる天才です。

 

 

アニメ2期の最終話はツアーファイナルの地、パシフィコ横浜の扉を開けたところで終わります。

そしてアプリでは明日20日からツアーに合わせたイベントが始まります。

きたる25日はついに、パシフィコ横浜での公演です。

ドリフェス!を支える3つの軸の足並みが初めて揃います。

 

もう、楽しみで仕方ありません。

でも今日ドリフェス!!!!!!を知った方でも、この歴史的瞬間に立ち会えるんです。まだチケットを持て余してる方がいるから。

こんなに長い記事で、ほとんどただの日記だけど、それでももし読んでくれて興味を持った方がいたなら声に出してみてください。誰かがチケットを持っているから。

DearDreamが横浜に会いに来てくれるから、私たちも会いに行きましょう。

 

彼らは決して、これから全国をまわりますと言ったあとに他の地にも足を運んでくださいとは言いませんでした。

みなさんの熱を全部連れてツアーを一緒にまわりますと言いました。それが私はかっこよくて、大好きで、たまらなかったからよかったら私の身も連れてってくれよと横浜に行きます。

だから、自由です。横浜に行くも行かないも。でも、行ったら絶対楽しいです。

だって石原くんがそう言うから。

 

信じてる人がそう言うなら、ファンはどこまでもついていきたい。それでも彼らはどこまでも愛と実行力があるから、「待ってて」と言ってまた会いに来てくれるでしょう。

私たちファンとアイドルは石原くんの言う通りライバル、だからといってこんなところで張り合うこともないけれど、どこまでもファンの願いを叶えてくれる彼らはやっぱり素晴らしいアイドルです。